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はっぴーほりでー

ニワカーマンの紹介『剣風の結衣』

 

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『剣風の結衣』

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戦国期、激化する一向一揆衆弾圧のため、信長軍が越前に攻め入る。信仰の名のもと、戦に駆り出される罪なき民と、蹂躙される村々。十六歳の結衣が暮らす長閑な村も、侍に襲われる。村人が逃げ惑う中、平凡な少女だったはずの結衣は、次々と敵を斬り殺していく。圧倒的な強さを秘めた彼女には、封印されたおぞましい過去があった―――。波乱の時代を駆け抜けた少女の過酷な運命を描く、傑作歴史長編。引用元:集英社文庫

 

信長に挑んだ一人の少女!

にわかーらんど近接戦闘担当のニワカーマンだ!好きな侵略者はチンギス・カン。無線がない時代に最大1000km離れてても連携する騎馬師団とかヤバすぎだろ。好き。

 

幸せに暮らしてた主人公の少女・結衣のすむ小さな村に戦火が襲う!抵抗虚しく次々と村の家族たちが倒れる中、結衣の隠されたカラテが覚醒する!うむ。実に俺たち(アニメヲタク)向けな内容だ!

 

帯に「信長に戦いを挑んだ、一人の少女がいた。」とキャッチが打ってあるんだが、・・織田信長が出てこない・・・。作中の時期(越前一向一揆)的に信長くん、武田先輩をしばくので忙しかったからね。しょうがないね。

 

しかし、おだのぶ不在でもこの小説は面白い。いや、むしろのっぶさん出てこなくてよかった。キャッチの「信長」と表紙の可愛い結衣ちゃんに釣られて読み始めても大満足な読後感に浸れることを保証しよう。

 

恐らく、この記事にたどり着いた紳士淑女諸君は「時代小説」に馴染みがないと思う。「時代小説は日本史の知識が必要で敷居高そう」と思うことだろう。しかし安心してほしい。史実の大事件、大戦や歴史的権力者にスポットをあてた作品は歴史的知識がないとちとキツイ。冲方 丁先生が江戸城無血開城を鮮やかに描いた『麒麟児』はスッゲェ苦労したぞ。これ読むまで勝海舟ってバキか男塾のキャラだと思ってた。

 

しかし、『剣風の結衣』に歴史的知識は必要ない。この物語の主人公は歴史の影に消えていった「普通の人」言い換えるならオリキャラである。結衣ちゃんのバックボーンはこの小説に始まり完結しているのでwiki大先生をカチカチしながら読む必要がない。故に、興味をそそられたのなら「時代小説」だからと躊躇せずに手に取って欲しい。

 

本作は、強いヒロイン、重要キャラの凄絶な最期、理不尽への反攻、ラブコメ(なお主人公は蚊帳の外)など思わずヲタクもにっこりな内容で、どこかの底辺書店員が「これ時代小説コーナーよりラノベコーナーに置いた方が売れるのでは?」と思うほどヲタクの感性を刺激する時代劇アクションエンターテインメントである(文:ニワカーマン)