【アンドロイド×時代小説】『機功のイヴ』著:乾緑郎【サクッと紹介】
紹介補足
●乾緑郎先生の他著書
『完全なる首長竜の日』(このミステリーがすごい!大賞受賞)
『忍び外伝』(朝日時代小説大賞受賞)
『鬼と三日月』など
●機功のイヴシリーズ
一作目:『機功のイヴ』(今回紹介する作品)
二作目:『機功のイヴ 新世界覚醒篇』(まだ読んでないです)
三作目:続編を制作できるかは不明とのこと(乾先生ブログより)
続編読みたいからシリーズの新刊を買おうね!
読みどころ①独特な雰囲気
物語の舞台は日本の江戸時代に近い架空の時代(国号も日本ではないみたいです。)そんな時代小説とSF(サイエンス・フィクション)と組み合わせるのが難しそうな題材を上手い事練り込むことにより、独特な雰囲気がでている作品になっています。SF小説と時代小説はどちらも初心者には敷居が高く「物語に入り込み辛いのでわ?」と思っていましたが心配無用でした。乾先生の筆力が高いのか物語の構成がいいのか理由はハッキリとしませんが僕はすぐに物語の世界に入り込めました。SF小説にも時代小説にも明るくない僕が特に苦戦することもなく楽しめたので他の方も問題なく楽しめるはずです。色々と御託を並べましたが、物語自体がクッソ激烈に面白いので多少読むのに苦戦しても続きが気になり最後まで読めると思います。
読みどころ②哀愁感じるんでしたよね?
個人的には独特で異質な雰囲気の中から時折感じる哀愁のようなものが凄く気に入っています。『機功のイヴ』は「機械人形に魂はあるのか?」という今となってはありふれたテーマを扱った作品ですがその見せ方が上手いんですよ!表現方法が暴力的であったり可愛らしくであったりと多彩なんですが、どの描写にももの悲しさを感じると言いますか・・・なんと言うか・・・上手く説明できないんでみんな読んでどうぞ。
まとめ
以上『機功のイヴ』の紹介でした。今回は「作品に漂う空気感」を中心に紹介しましたが、ヒロインで機功人形(カラクリニンギョウ)である伊武(イヴ)やエロスを感じる機功の描写など歯車フルボッキ兄貴にもオススメできる作品です。是非、独特な世界を楽しんでください。
紹介した作品