【最強の勇者と最強の魔物の冒険譚】『Helck』著:七尾ナナキ【サクッと紹介】
作品紹介補足
『Helck』は七尾ナナキ先生のプロデビュー作です。裏サンデ―の「第二回連載トーナメント」で第2位、「次にくるマンガ大賞」にてこれから売れて欲しいマンガ部門8位、「100万人が選ぶ本当に選ぶWEBコミックはこれだ!」オトコ編で5位を受賞しました。
七尾ナナキ先生の他作品
TIADIUM(ニコニコ静止画)※N-nanaki名義
ACARIA(ニコニコ静止画)※N-nanaki名義
ピウイ~ふしぎないきもの~(マンガワン)※『Helck』のスピンオフ
読みどころ①ふざけた作風から繰り出される鳥肌モノの感動の冒険
物語は勇者ご一行の襲撃により魔王を失った魔界から始まる・・・魔王を打倒し世界が人々の笑顔で満ち溢れていたその頃、魔界では魔王を決めるべく肉体的にも精神的にも強靭な猛者を集め「魔王決定トーナメント」を開催していた。数々の強者が集まる中、ひときわ”異質な”雰囲気を漂わせるものがいた。その名も「ヘルク」レベルカンストの勇者である。主催代理「いやなんで勇者が参加してんだよ!しかもめっちゃTUEEEE!!」
そんなふざけた始まり方をする物語です。いやふざけたって言うと語弊がありますが、なんといいますか・・・読み直し中・・・やっぱりふざけてるわ!!僕も読み始めた時は完全にギャグだと思っていました。あの頃はまさかこの漫画に心揺さぶられ鳥肌が立ちまくり思わず涙しそうになるとは思いもしなかったんですよ。マキバオウかな?
しかもテコ入れでそうなった作品ではないです。たぶん。物語の結末や構想はたぶん描き始める前から決まっていたんじゃないでしょうか。それだけ綿密に緻密に計算され練り込んでふざけています。ギャグとしても王道ファンタジーとしてもまたは冒険譚としても非常に良作だと思います。マンガ好きを公言しているとかなり頻繁に「面白いマンガないの?」とまるで義務の様に困った質問をされるのですがここ数年はこの漫画を僕はオススメしています。誰が読んでも面白いに限りなく近い作品だと僕は思います。
読みどころ②邪道だが王道的でわかりやすく面白い
ネタバレの為詳しくは割愛しますが上記した物語のあらすじからわかる通りかなり邪道な設定だと思います。しかし物語の主軸はゴリッゴリの王道です。「友情と仲間たちとの絆を信じ、強敵と困難に打ち勝つ」そんなわかりやすい作品です。わかりやすいことは良い事です。しかし大量の物語が生産され流通している今日この頃では”わかりやすい”だけでは物足りなさを感じてしまいます。それが原因なのか”尖り過ぎたギミック”や”哲学のお話し”など物足りなさを補うために色んな要素を詰め込みその結果何言ってるのかわからない作品が多々あるように感じます。まぁ、それが悪いわけではないけども!『Helck』も例にもれず様々な仕掛けが組み込まれています。そりゃぁもうたくさん仕掛けられています。何周もしてやっと「あ、ここってこういうことか!?」みたいな発見もありました。でもわかりやすいんです。物語全体がごちゃっとしておらず「どういうことだってばよ?」てなことにはなりません。わかりやすく面白いんです!こういった技術的なものなのか、ストレートな物語と展開なのかわかりませんがこの作品ほど読んでいてブワッと鳥肌が立ちまくったマンガは今までにないです。
まとめ
以上、『Helck』の紹介でした。過去にマンガ紹介漫画も描いているのでそっちも見ていただけると嬉しいです。すでに完結しており全12巻とお財布に優しい巻数ですのでこの機会に大人買いして爆笑して絶望して大泣きできるファンタジーを楽しんでください!
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前回のサクッと紹介