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はっぴーほりでー

【あなたの日常に這いよる恐怖】『残穢』【サクッと紹介】

残穢』著:小野不由美

 

作品情報

出版社:新潮社(新潮文庫

メディア:文庫

 

 

 

作品紹介

ちょっと前に話題になった有名な作品ですね。

この作品は第26回山本周五郎賞受賞作で選考委員たちに「この本を自分の本棚に置いておきたくない」「この本を手元に置いておきたくない」言わせた大変恐ろしい作品です。ネット上でも「読んだ後が怖い」「読了後に家にいるのが怖い」などと大絶賛されております。感受性が高い人は気を付けようね。

 

僕は読む前か「読了後が怖い」という情報を見ていて。そりゃぁもうウキウキしなががら読みましたが、特にそういったこともなくガッカリでした(自分の感受性の低さに)

 

なんかdisてるみたいな書き方になっちゃいましたがこの作品自体は面白かったので、そろそろ内容の紹介でもしましょうか。

 

この作品はドキュメンタリー形式で主人公である「私」の主観で語られていきます。

物語はホラー小説かである「私」が自身の読者に「怖い話」を募集し、一通の手紙が届くところから始まります。手紙の内容は「借りてるマンションの自室になんかヤベェのがいる気がする」というもので、主人公と手紙の送り主は怪現象の原因を調べていく・・・ザックリあらすじを説明するとこんな感じです。

 

この作品を一言で説明するなら「プロの作家が書いた洒落怖」ってのが僕の中では一番しっくりきます。クッソ雑な説明で申し訳ない(語彙力瀕死)

 

※洒落怖・・・2chオカルト板のスレッド「死ぬほど洒落にならない怖い話を集めてみない?」の略。夜中にトイレにいけなくなる名作からライトノベルのような名作まで揃っている最高の暇つぶしスレッド。有名どころは「コトリバコ」とか「猿夢」とか「くねくね」などなど

 

洒落怖読んだことがある人ならわかると思うんですけど、アレって何だか他人事な気がしなくてスッゴイ怖い話が結構あるじゃないですか。アレに大御所作家の圧倒的筆力を加えたのがこの作品。そりゃ怖いッスわ。

 

主人公の「私」=作者本人と読者に推察させる構成もこの作品の怖さを引き立てる要素の一つだと僕は思います。僕だけかもですが、登場人物が実際に存在する人だと一気に現実味がわきますよね。わかない?

 

別作品の話になっちゃいますが、アニオタならみんな知っているであろう西尾維新先生の『少女不十分』という作品があります。この作品は主人公である「僕」が幼女に軟禁されるというクッソ羨まs、じゃなくて、あまり現実味がないとんでも話なんです。最初は「俺もな~幼女と一緒に住みたいな~」と呑気にラノベ感覚で読んでたんですが、

「僕」=西尾先生という数式が頭の中で合致した瞬間、物語が一気に現実味を帯びてきました。「幼女にいい大人が軟禁される」っていう話なのに。

 

まぁ、なんといいますか。主人公である語り手=作者にするとフィクションと読み手の現実が繋がって、他人事じゃなくなる気がしてくるんですよね。

ちなみにこの作品には「この作品はフィクションです。実在する~」といった注意書きは記載されていません。

 

とまぁ、読者を恐怖に巻き込むトラップが満載でホラー好きの兄貴、姉貴も思わずニッコリ、しかもアフターケア付きという大盤振る舞いな作品です。

 

あ、そういえば、「この作品はフィクション~」という注意書きは任意なんで出版社によっては記載がないらしいっすよ?僕は集英社ぐらいでしか見たことないです。

 

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